ASAをエボる

2005.12.5
2006.3.20UPDATE


KONI ASA Half special・・・。

 それは究極の脚    ・・・らしい。

詳しくはFire氏の詳細解説を参照の事。(手抜きでスマソ)

普通ならサーキット等でのタイムアップの為に!ってのがハナシとしては美しいのですがウチはちゃいます。
とにかく深リムワタナベを履いてドシャコを決めたーい!という短絡思考で検討を始めた

 「猫に小判、502にASA」企画。

やればやるほどにドツボにハマる深い世界という事に今さらながら気付く。

その辺の顛末についてはBLOGの方に書き綴ってあるのでこれまでの経緯などを参照したい場合はコチラをどうぞ。(脚関係でカテゴライズしてあります)


という訳で、インストールしたASA。

噂どおりのしなやかさ、そして乗り心地の良さを 実現してくれた。 

しかし、そこはやはり10キロ/8キロという高レートなバネだけあってやはり街ノリにはカタイという事は紛れも無い事実であり、腰痛を持ってる人や荒れた路面を走るには正直キツイ場面も少なくない。

一般的にはレートを落とせば良いのだろうが、車高を考えると502的にはそりゃ無論却下の方向であるからして現状のレートのまま改善できないだろうか?

もちろん、サーキットでの使用を前提に考えられたセットなのは充分承知の上でこんな贅沢なコト(街のリ快適)を要求できるコト自体スゴイ事だと思うのだが。

そんな折、某友人に頼んでおいたブツが到着した。

その友人が仕事の傍らで自ら製作し、本人またその友人から絶賛されているというアッパーシートと呼ばれてるものだ。

まずは、ASAのデフォルトのアッパーマウントはこうなっている。

ロッド自身はピロに突き刺さってる為、ボディー取り付け部に対する垂線からのズレを首を振って対応する事が出来るが、バネはアッパーマウントに直で当る。

つまり、バネは斜めに入力されることになる。(とはいえ数度ぐらいのズレだが)

簡単に図解すると以下のようなイメージだ。

青で囲んだ部分が今回製作してもらったアッパーシート。
ロッドとアッパーマウント面が垂直からズレても常にロッドとバネは平行に動く事が分かるだろうか?
果たしてその数度の傾きがどれぐらいの効果を出すのかはこの時点では分からないがサスペンションとしては理想的な方向であるのは間違いないだろう。

装着に関してはまずデフォルトのアッパーマウントをバラス必要がある。

この中で右下のシートを専用の物と交換し、アッパーシートを組む。

分かりやすく画像を並べると
(デフォルト)

(アッパーシート装着)


ダンパーとバネを組み合わせると

すごい首振りが可能だ・・・。
というか見てるだけでスムーズに動きそうでしかも格好良い。

実際の車輌に装着してみると

リアを真横から撮影したもの。
進行方向に対して青線で示したように傾きが見られるが、それ以上に写真手前から奥方向に生ずる傾きの方が大きい。

このように、このアッパーシートを装着することによって、 スプリングおよびダンパーはピロを介してフリーな状態で組まれる事でそれぞれの本来持っている性能をより発揮してくれるだろう。

ただ、今までは車重を支えてきたのはスプリングが直接接していたアッパーマウントであり、ピロはそのスプリングの減衰力を支えていれば良かったのでピロへの負荷は比較的小さくて済んだのに対して 今回の改造で全ての車重がアッパーマウント内のピロに掛かる事になる。
(上で紹介した図を参考にしてもらえるわかりやすい)
当然ピロの耐久性が心配である。

幸いピロ部分のみ単体で販売されているのでガタが出て来たら交換すれば良いのだが、製作者のコダワリのパーツは カラー類にも及ぶ。

例えばこの部品。
これはピロとロッドの間を繋ぐ重要なピロカラーなのだが、クリランスをギリギリまで詰めた製作部品で、従来品にあったガタ付きが全く無くなるのだ。
これだけでピロ耐久性はかなり上がると思わる。
製作者はこの世界の人間なので精度へのコダワリは半端じゃない(笑)
また短くカットされたフランジ部分はこれまたASAユーザーならではコダワリ。
組んで見ればこのフランジを切り詰めた意味がわかります。ありがたや・・・。

その他、ロドスタ特有の右下がり車高を改善する為の絶妙なカラー(左右で2mm差) も 製作してもらい"左右差をプリロードで調整"なんて事も不要。

ちなみにこのセットを使ってるのは日本全国探しても数人しか居ません(笑)
その内のヒトリが装着して一年近く、筑波も相当走りこんでますが今の所ピロに ガタは発生して居ないという事。
まぁ、10年持つか?と聞かれれば「わからん」としか答えようが無いけどもこの事実はヒトツ安心材料になってるのは確か。
もちろんウチでもどれぐらい持つのかロングランレポートしていく予定。

Q:で、どうなのよ?実際。変わったのか?

A:ええ。化けましたとも。

ぶっちゃけそんな変わらないと思うでしょ?
理想的なのは分かるけども、原理原則が変わったわけでも無いしちょこっと スムーズにバネが仕事できるようになっただけじゃない・・・と。

いや、僕にも理由がさっぱり分からないのですがASAがさらにマイルドにそしてしなやかに動きます。
一時停止ラインの手前にアスファルトで凸凹作ってるような所があるでしょ?
こういう所ですごく変化してますね。小さく細かな入力に対してASAはちょっと変な振動があったんですがこれがピタッと 消えました。
(以前使ってたTEINはここが良かった)

まさに、アンビリーバボー

製作者本人も言ってましたがASAで普段乗りをさらに気持良くする為のものだと。

さて、このアッパーシートですが、もし装着したいという方が居たらボクに連絡ください。
製作者の方はこれで商売してる訳じゃなくて本業の合間に趣味で作ってるようなものです。某クルマメーカーの試作部品やレース用部品を作ってる方なので腕は確か。(だよね?(笑))
喜んでくれる人の為なら作りたいけども、知らん所で文句言われたりするのは嫌だという事で、

Garage502を介してなら製作しても良いよとの事です。

僕はオーダーをまとめて製作者へ丸投げするだけの役目ですが・・・オーダーしてきた人が何か勘違いした野郎だったりするとボクのところでハネますのでご了承ください。

というか、ボク自身、かなりの勘違い野郎なのでご安心を(笑)

価格は−−−(1台分)。

この価格を見て高いと思う人なら必要ないし、これでたったの***万かよー!って方には破格。
もちろんボクの中間マージンは一切無し。ワンオフ物の値段という事でお考え下さい。


ユーザーのインプレッション集

上の内容をアップした途端にオーダーが入り、最初(で最後かも)の9setが完売した。
製作者=エボ井さんの渾身のアッパーシート。正月返上で頑張ってもらった甲斐あって次々にレポートが上がって来たので紹介しましょう。

===配達日に装着を終えたNさんの場合==========

早速、秘密兵器の試走をして来ました。あまりにも感動したのとうれしさで簡単ですがインプレを書きます。

【仕様】
KONI ASA F:10K,R8K 最弱 プリ0
RE01 FR185/60/14
フルバケ

【事前準備】
最近、ゴツゴツ感が強くなった気がする。空気圧2.0Kgだったので1.8Kgにした。それまでギャップで『ガツンガツン』と感じていたところが『コツンコツン』になった。
へ〜、やっぱり結構違うもんなんだ。これキット装着と同時にやったら、絶対勘違いしてたなぁ。

【インプレ】
周辺にはマンホール地獄やそこそこ荒れた道が結構あります。駐車場を出る時の若干の段差ですでに違いはわかりました。
ゴツゴツしない。でも決してフワフワになったわけじゃない。ゴツゴツ感だけ消えた感じです。
連続するマンホールも今までは車が『イタイイタイ』と言ってました。減圧して『ゴツンゴツン』もしくは『コツンコツン』と感じてしたようなところも『コッコッコッ』とボディーに優しく感じます。それでいてタイヤから感じる情報(路面状況等)は増えたような。。。余計な振動が邪魔をしていたのかもしれません。
そして一番違いを感じたのがブレーキ時の姿勢の安定です。気のせいですかね?でも確かに安定感が増したように思います。楽しくてうれしくてついついアクセル開けちゃいます。
この足、使いこなせば絶対タイムアップしますね。より踏める足になったと思います。サーキットは2/18頃の走行を予定しています。
違いがわかればその時にまた報告させて頂きたいと思います。

装着された方のインプレは、皆似たような事を言ってました。コーナーでもグイグイ曲がるとか、グリップ感が増えたとか。(エボ井)

===Iさんの場合=================

本日エボキットが無事着弾しました。
包みを開けてみてびっくりです。
想像以上の出来で、思わずにんまりしてしまいました。
これで4万ならすごく安いなと思います。

取り付けはもう少し先になりそうですが、また取り付けましたら感想を送ります。

===別のIさんの場合=============

本日、無事エボキットが届きました♪
早速開封して見てみましたが・・・これ、本当に4万で済む内容じゃないですよ〜(^_^;;
加工精度も仕上げも素晴らしいの一言。

すぐにでも装着したい所なのですが、
・・・中略
装着は月末になってしまいそうです(涙

2006.2.14UPDATE

===装着後のIさんの場合==========

【組み込み】
まずASAに組み込む時点で顔がニヤける事態に。
作りの精度が素晴らしく、余計なガタが全然ないんですもの!
これがニヤニヤせずに居られますか、と(嬉
右下がりを改善出来たのも見た目に素晴らしいですね。

と、組み込み作業時に一つ気になったのですが、
ピロにカラーを挿入した際に、ピロの全長よりカラーが短く、
1mm程カラーがピロに奥まってしまいますが、これは問題ないでしょうか?
イメージしていたのが、ピロとカラーの長さがピッタリで
バネアッパ上面とピロ&カラーの面がしっかり固定されると思っていたので・・・。
私の勘違いでしたら、何も言わず流してください(^^;;

ハイ、問題ありません。というか、デフォルトと同じです。万が一カラーが長いとそこはガタガタになりますね(502)

【乗った感想】
自分の心を守る為(笑)に、大きな期待を持たず走り出したのですが、次の瞬間からニヤニヤ大全開(^^;
まず、ダンパー伸び方向への小さな段差でカタッ、カタッと、嫌な振動と音が出ていたのですが、それが全く無くなりました。ASA装着時から気になっていたので、非常に嬉しいですね。

走っている状態ではマンホール等の乗り越えの時、本当に、『足だけ』で吸収している様な感じです。しかも、それがちゃんと足が動いて吸収したことが分かるのに驚き!不快ではなく、気持ち良く情報が伝わるとでも言うのでしょうか。

エボ化で得られるのは乗り心地だけだと思っていたのですが、予想を良い方向に裏切り、コーナーでの安定も増した様に感じられました。安定するというか、グリップするというか。
普段はちょっと過速度で入ると、嫌な雰囲気を感じる場面でも、何事も無かったかの様に、ス〜っとこなす感じでした。

以上が今日100Km程走った感想です。
あとは始終ニヤニヤしてました(^^;
こうも走行具合がいいと、エンジンまで調子良く思えるから不思議ですね。

本当にエボ井さんには本当に感謝してもし切れない位です(^^

===S2000にお乗りのAさん=================

本日、やっと脚をバラす時間がとれました。

大丈夫、バッチリS2000用ASAにも適合します。

(502:当初はどうなるかドキドキだったのですが、やっと安心できました!)

ただ、現在の私のセッティング(自由長200mmのスプリングで最低地上高75mm)を維持しようとすると、エボキットの分だけスプリングロアシートを下げなくてはならないのですが、現時点でロアシートは、

・アッパーアームと干渉寸前@フロント
・スタビライザと干渉寸前@リア

という状態なので、これ以上下げられない…と。
ということで、自由長150mmのスプリングをオーダしなくてはならないことがわかりました。


S2000はフロントも厳しいんですね・・・。ロードスターの場合はリアがドライブシャフトへの干渉が良く問題になるのですが、現時点でリリースされてるASAのセットでは問題ありません。早く全開インプレッションを聞ききたいものです!(502)

===Nさん(サーキット走行編)===================

*2006.3.20update

サーキットを走って来たのでインプレ報告します。
当初、2月中旬にインプレを書こうと思ったのですが、走行会の予定が続いたので今日まで延びてしまいました。

・ 2/11筑波1000
・ 2/18筑波2000
・ 3/11筑波1000 で走りました。

私は筑波1000しか走ったことが無かったので筑波2000は試走程度です。

【タイム的なもの】

私は元々速くありません。
毎回何度かはハデにスピンしてしまう『ガメラ野郎』です。2/11も序盤はスピンを何度か。
以降は安定して0.5秒以上タイムアップしました。
3/11はタイヤを新調して参加。なんとスピンなし。更に0.5秒以上タイムアップしました。
タイヤのせい?エボキット?
少しは腕も上がっていると思いたいですが。

【インプレ】

『違いがわかれば報告します』と言っていましたが、サーキット走行ではさほど余裕がありません。
それでも感じられたところはありました。

(1)
まず、リアの動きを感じ易くなりました。以前は急激なスベりだったのですが、ワンテンポゆっくりというか
余裕を感じます。スベってからのコントロールが楽です。
腕も上がっているはず。。。

(2)
サーキット走行だと何箇所かは縁石に乗りますよね?それなりに衝撃を食らうので車には優しくないなぁと思ってしまいます。だから縁石に乗る時は『ギャー』とか『きゃー』な気分になることもしばしば。。。
エボキット装着後は縁石に乗っても拍子抜けするほどマイルドです。これはもう本当に驚くほど激変しました。
縁石に『しゃあ〜おらぁ〜!』と対峙出来ます。
挙動も感じ易く変わっていますから、跳ねてもコントロールし易いです。エボキットはズバリ、『亀田アタックが出来る足』と言えますっ!!

書き終えてから気が付きましたが、上手く『亀』つながりで書けてますね。(笑)

素晴らしいレポートありがとうございます(笑) 私は筑波を走ったことはもちろんコースを生で見たこともありませんので良く分かんないのですが、筑波を走行する方々には亀田アタックでイメージできるんでしょうね。(502)


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