クラシック テールランプ塗装&装着

2004.9.2


お尻の考察

ロードスターのデザインはもちろん大好きなのだ。・・・と言いたい所だが
気に入らない 箇所もある。
ロードスターは国産のしかも200万円クラスの価格で、シャーシも専用品。
それゆえコストダウンされた内外装も致し方無いといった部分も多い。

で、デザイン的に私が気に食わないのは、あまりに抑揚のなくノッペリした
フロント周りのデザインと、リアのプラスチッキーなテールランプ。
リアフェンダーの辺りがとっても艶っぽいのに(911には負けるが・・)勿体無い。

そんな事を考えながら、ある日オークションを眺めていると・・・
おお!これはっ!既に絶版となっていたレアアイテム!
"ボディーショップ林"の丸目4灯テールランプ
ZOOMからも同じようなモノが出てるがこちらの方が立体的でムフフな感じ。

で、無事落札し届いたのがこれ。

純正のテールランプを ごっそりハメ換えるので取り付けは簡単だ。
(と、このときは思ってた(笑))
色は純正色ではなくパールホワイト。前オーナーは全塗装してたんだろうか?
なんにせよ、私のボディーカラー「サテライトブルーマイカ」色のパーツなんて
出てくるなんて稀なので、外装パーツは自家塗装を前提に購入しかない。

このレンズは何の流用なんだろうか・・・

「NISSAN」・・・(笑) Be-1とか?
なにかの拍子に割ってしまった時はニッサンに行って「これと同じのくれ」
で通じるだろうか?

メッキリング部分はこのように腐食が進行しているが、こんな時は慌てず騒がず
Wako's メタルコンパウンドで磨いてやると ・・・

ほれ、ご覧の通りピカピカになる。
やっぱりピカールよりも遥かに作業性が良い。これは絶対に持っていたい逸品。
一家に一本、メタコン! なのである。

さて、このパーツを裏から見ると・・・
なかなか凝った作りになってるのがこの写真で分かってもらえるだろうか?
FRPの肉厚も2mm程度とかなり厚くて頑丈である。

塗装準備編

まずは塗装前の下地作りだ。
240番ペーパーで塗装を剥がす。
サーフェサー代わりに昔の塗装を残す程度にした。
(面倒だったので(笑))

ご覧の通り、白の前は青いだったらしい。
という事はブルー、ホワイトと続いて私で3代目か?
このマーブル模様はある意味、年輪のようだ(笑)

(注:旧塗装は下地が出るまでキチンと剥離した方が良いに決まってる)

その後#400、#800と番手を上げてペーパー掛け。
HOLTSシリコン・オフにて脱脂をして適当に下地完了。

塗装編

さて、いよいよ次に塗装だ。
WEB等で自家塗装について調査する。
やけにガンプラ塗装にヒットする(笑)が、まぁ作業については同じだ。
・感想した温かい日に行う
・薄く均一に重ね塗り
・風の無い日(埃が付着しないよう)  ふむふむ・・・。

という事で塗装ブースを作ってみた。

そう、単なるダンボール箱(笑)

このスペシャルブースのメリットは

 ・安い。
 ・温度調整可能(日向に置いたり日影においたり(笑))
 ・周辺住民に迷惑が掛らない場所に移動可能

いや、メリットなんて上げても仕方ない。最大のデメリットは・・・

こんな感じで砂ホコリを巻き込みます(涙)
ただ、ゴミやホコリについては風の少ない日や時間帯を選んでやれば
何とか回避できるかも。
ところがもう一点問題がありまして、ご覧の通りの狭い空間での作業なので
スプレーを均一に吹きつけるのがナカナカ難しく、被塗装面との距離が近く
かつ腕の移動速度が落ちて 一箇所に沢山吹いてしまった場合・・・

こんな感じにブクブクの気泡が出来てしまいます。
かくして、1回目の塗装は惨敗。

再トライ

1回目の大失敗の反省を生かし2回目に挑戦。
まずは失敗した塗装の剥離・・・をやらなきゃいけないんですが
横着な私はこう考えました。

「前回、下地はちゃんとやったので、表面の皮一枚を剥ぐ程度でOK」

こんな感じに#800でペーパー掛けしてやる程度に。

さて、今回の秘策は
1:ホコリのたたない場所(具体的な場所の公表は出来ません(汗))
2:セオリー通り薄く何度も重ねてスプレーする
以上、2点。
その結果がコレだっ!

渋すぎるツヤ消し。(号泣)

これが内装パーツなら良い感じなんだろうけども・・・
この原因はスプレーを遠く離して均一に塗ろうとしたのが仇となったようだ。
塗料はスプレー缶からミスト状に放出され塗装面に到達するとミスト同士が
くっつきあって平滑な塗装面を形成するのだと思うのだが、今回は塗装の
ミスト密度が小さかったので(塗装面からかなり離した)
その小さなミストのまま
乾燥し硬化を始めたんだろうと予想。
ただ、作業環境が良いのでゴミは一切付着していない。

再々トライ

3度目の正直。一度目の失敗から既に2ヶ月ほど経っている。
2缶あったスプレーも前回使い果たしてしまったので今回新たに3缶発注。
502号のサテライトブルーマイカは受注生産でしかもホルツでしか手に入らない。

こんな不便さが「限定色の優越感」をくすぐる(笑)

さて、3度目ともなると作業に新鮮さなど全くない。
ただひたすら「これで最後にしよう」という願いを込めて作業を進めていく。

1回目以上に旧塗装を剥いだ。

今度は赤色が出てきたぞ?どうやらこれが最下部。FRP部の色のようだ。

さて、今回の秘策は・・・
1:タレる寸前までタップリと吹き付ける
2:水平方向にスプレーできるように塗装面を立てる

こんな感じで塗装面を立ててみた。
実はコレが大事で、一定速度で腕をスクロールしながらスプレーするのが
容易になる。ダンボール塗装ブースなんて作った自分が馬鹿に思える(笑)
作業しやすいので厚く塗るのも調整しやすいのだ。
さらにスプレー口を下に向けてると、スプレー缶の中の塗料が減ってきた時
など に 液切れを起こし「ブシュッツ」という音と共に滴が飛び散り塗装失敗となる。
缶を垂直に構えて被塗装面に水平に吹き付ける
のが塗装の秘訣だと感じた。
このような事に留意して塗装すると・・・

これは塗装直後の状態。この段階でヌメるような艶が得られる。

しかし、緩やかな凹凸があるのでこれをもう少し平滑化する為に乾燥後
#1200番ぐらいで表面を軽くペーパー掛けしてやる。

こんな感じで凸だった部分が削られる。
ここであまりに平にしてしまうと、パーツ装着後に周辺部との違いが目立って
しまう可能性があるので程ほどで良いと思う。

そして仕上げのコンパウンドで愛情タップリ磨いてやると・・

再び艶が現れる。
まぁまぁ、満足の出来るデキとなった。

ポイントをまとめると

1:晴れた日(湿度の低い日)に
2:水平にスプレーできるポジショニングで
3:垂れる直前まで厚く塗布

これが缶スプレーでそこそこ綺麗に自家塗装できる秘訣かな。
(下地処理や ホコリの対策は基本ですね)

で、ランプ類を取り付けて・・・

車両に取り付けると・・・

右側ノーマルと比べると、このテールランプが自己主張してるような・・
そんな存在感がステキです。

やや上方から見るとかなり抑揚のある感じですね。
ZOOMの同タイプとの違いはこの盛上がり感。もう少し控えめでも良い気が・・・

この手の外装パーツというのは各種各様の嗜好があるので感想は様々だろう。
が、あえて言わせてもうらなら・・・
やっぱ、俺のクルマさいこー なのである(完)

 

<塗装後2ヶ月経過>
  特に剥がれなどの不具合無し。ただ、トランクリッドと一部干渉し
  その部位のみ塗装剥げ(-_-;;