漢の重ステ装着記 (ぐっばいパワステ)

2004.3.28


今回は文明の利器パワーステアリングを捨てちゃいましょうという話です。
ナゼにパワステを捨てるのかっ!?という人はココをご参照ください(笑)
以前、Fire氏のクルマに乗せてもらった時にそのエンジンにも感動したのだが
ステアリング・フィールにも感動してしまった。路面の状態がものすごく手に伝わってくるのだ。
確かに重いのだが、それ以上に運転してて非常に楽しい。
俺もいつかはオモステへ・・・と思いを馳せながら早6年(笑)

そんなある日、ロードスター仲間のZ氏がM2-1028を購入。
1028はデフォルトで重ステなのだが、彼の嫁さんも運転するのでパワステにしたいと。
早速連絡を取りあって自分のパワステAssyと交換する事になったのだ。

作業に必要なモノは以下の通り( 堂堕自動車 調べ)

品名
数量
単価
合計
品番
ボールジョイントセット
2
3,010
6,020
8AN2-32-280
ステアリングギア
1
34,600
34,600
N001-32-110
アイドルプーリー
1
13,200
13,200
B63-15-930C
Vベルト
1
3,000
3,000
B3C7-15-907C

このうちステアリングギアはパワステと交換なので送料のみ。
アイドルプーリーは近所で新古品を見つけてきて超ラッキー価格の半額でゲット。
ボールジョイントセット(タイロットエンド)と、ベルトは消耗品なので新品で購入した。
つまり通常の半額以下で部品を調達した事になる。
やはり神様は俺の日頃の行いを見ていないらしい(笑)

まずこれが、ステアリングギア。

さすがに中古でヘコたれてたのでブーツは必殺アーマーオールで潤いたっぷり攻撃。
そして中央のパイプ部分は錆を落としてシャーシーブラックで塗装してみた。
それだけで見違えるように綺麗になる。

次にアイドルプーリー。

中古とは言え一度車両に取り付けただけで使用されなかったという、ほとんど新品の状態。
これはパワステポンプを取り外した所に代わりに取り付けるダミーみたいなもんだ。
同時にこいつでVベルトの張力調整も行うので必ず必要。
・・・にしてもゴッツイ作りだ。

ちなみにエアコンも取り外すならばこのプーリーは不要。
わたしはNA6で意に反してエアコンレスだったのだが、やはりエアコン必要っす。
毎日汗だくで通勤っつーのは、やっぱり変だと悟ったです(笑)

これがS-specialビルシュタイン用のタイロットエンド。
新品ナットと、緩み止めの割りピンも同封されている。

で、Vベルト。
この辺は消耗品なので必ず新品を用意しよう。
つか、作業上古いベルトはブッタ切る方が楽ですし。

さて、何はともあれ邪気アップ
もといジャッキアップ。


わたしは寝板の代わりにアウトドア用のアルミシートを使用してます。
これがなかなか優れモノで、結構クッションが分厚いので路上でも痛くないですし
何より太陽光を反射するので下回りが明るく照らされるのだ!
夏場はサンオイルを全身に塗布するとハワイでも行ったんかっ!?と言われる程
良い感じに焼けます。

まずはこのアンダーカバーを取り外します。
12mmソケットのみで外れます。

そうすると、パワステのラックが見えてきます。
まずはこのラックを外す作業。

タイロットエンドは整備書見ると ボールジョイントプーラーを使用する事になっていますが
それだとボルトを曲げてしまうというトラブルを何件か聞いたことがあります。
なのでハンマーでガツン!!!なのであります。


この方法はサス交換でも多用しますので是非デッかいハンマーは持っておきましょう。
小さいハンマーではカンカンうるさいだけでしかもなかなか外れません。
くどいですが、大きなハンマーでガツン!です。

次にギア本体を外します。左右に2箇所を金属製のホルダーで固定してます。
そのホルダーは2箇所でボルト止めされてます。
手前側は簡単に工具でアクセスできるのですが後方が大変です。

手持ちの工具ではどうにもアクセスできませんでしたので作業を中断してホームセンターで
50mmのエクステンションを買ってきました。参考までに。
で、これでゴム配管を抜くとステアリングギアはごそっと抜けてきます。

あ、作業前にパワステオイル抜いておきましょう。上の写真の金属配管の付け根を外すのが
一番手っ取りはやいかな。と思うのですが手持ちのスパナじゃナメちゃいそうに固いので気をつけてください。
理想はフレアナットレンチがあればGoo。

次はパワステポンプの撤去です。
マズは邪魔なエアインテークパイプをどかします。
NA8はこのパイプが一番上に位置してるので

こんな感じで立てちゃえば楽チンです。
今思ったのですが、洪水とかでクルマが水没しそうになったらこんな感じでインテークパイプを
立ててやれば走れるかもしれません(笑)

で、マズはVベルトを問答無用にブッた切ります。

で、この赤印の貫通ボルト&ナットを外します。最初はナットの存在に気が付かなくて
(プーリーに隠れてるので)ボルト側を一生懸命に回しても外れないので焦りました。
で何とか外れるとセンサーらしき配管があります。

ポンプの温度でも測ってるのでしょうか?何も考えずとりあえず切断(笑)
「そりゃマズいべ!」という情報ありましたら教えてください。

で、次に良くWEBでも紹介されているムカつくカラー。


こいつは問答無用に・・・

ぶっ叩くのであります(笑)


そうするとこのようにボルトの頭が「こんにちわ」(笑)
これが外れると難なくあとは外せます。

次にパワステオイルのクーリング用配管の撤去。
ここにアクセスするにはフロントバンパー真下の導風パネルを撤去します。

そうするとこのように配管が見えてくるので4箇所のボルトを外して抜いてやります。
丁度スタビを固定するブラケットをトンネルする形で配管されてるので抜くのは大変ですが
なんとか気合でたわませながら抜きましょう。

さて、外れたステアリングギア(パワステ)と重ステとの比較。

重ステ用がいかにシンプルかおわかりでしょう。重量は計ってませんが、かなり違います。
装着は非常に簡単。配管なんて皆無なのでポン付けです。

これはタイロットエンドの比較。

左がSスペ用、右がノーマル。
Sスペ用が少しロッドが長い感じですね。

で取り付けました。

取り付けは超簡単!!
・・・のはずが、ナカナカ、ステアリングシャフトに入ってくれません。
ユニバーサル・ジョイントになってるのでクネクネと逃げてしまうのも理由の一つですが
やっと刺さったと思ってもそれ以上奥に深く刺さらないのです。

本来ならここで下ネタに振りたい所ですが
あまりにベタなのでやめときます。(笑)

で、ようーーーーく見る実はシャフトに一箇所深い溝があります。
はっ!としてギア側のメス穴を見るとそれに対応するような突起が・・・。

この写真で分かりにくいかもしれませんが、そう言う事です。
入るところはきっちりと決まってるのでした。
これに気付くのに数時間。まるで重量上げのようにクルマの下から何度も上げ下げしたので
腕はパンパンです(笑)

で、「おらおら!」とばかりに喜んでハンマーでゴンゴンと奥に挿入していったのですが
今度は奥に入れすぎでしまいました。
写真の部分を固定するための12mmのボルトがあるのですがそいつが丁度刺せる場所が
あるのです。それに気付いて逆に抜こうとしたら今度は抜けない・・・。
もうストレスは絶好調で、ナミダと鼻水垂らしながらハンマーを引いて
スライディングハンマーのようにして1時間ぐらいかけて正規の位置まで戻しました。

何事もやりすぎは良くない。つー事ですな。

とりあえずこれで取り付けは完了。
このまま車両を下ろすと誰が見てもわかるほどの
ど・トーイン!

調整についてはまた別ページにて。

(2004.4.14追記)
別ページを立てるのも煩雑なのでここに追記していくことにします(笑)
調整とは言ってもやる事は単純だ。
まずはハンドルをロック・トゥー・トックで回してそのセンターを割り出す。
偶然かどうかは不明だが私の場合は上記の切り欠きがで合わせた位置が丁度センター
であったのでステアリング・センターはすぐに決まった。
ステアリングセンターが決まればあとは極端な話真っ直ぐ走ってくれれば何とかなる。

ロドスタの場合(それ以外の車は全く知らんのです)ジャッキアップしてフロントタイヤの荷重が
抜けている状態から1Gを加えるとトーイン側に動く。
このことからノーマル状態から車高を落とすとトーインしていく事が分かる。
シャコタンにしてアライメントを取っていない車両はつまりトーインしてるという事だ。
私のページを読んでおられる方は5割以上は車高を落としてそのまま成り行きの
アライメントで乗っておられるのじゃないだろうか?
私のページをつまらないと思うステージの高い方は恐らくばっちりアライメントも
出てると思われるので、恥ずかしいのでこの先は読まないで(笑)

ということで車高を下げて以来、回頭性が良くなった!と感じた方はこれが原因だと思われる。
そして車の挙動はオーバーステア傾向になるはずだ。少なくとも私はそうだった。

そんな訳でまず今回は試しに激トーインの状態で走行してみた。
オモステのメリットであるダイレクトな路面からのインフォメーション手に伝わってくる。
・・・が、すごい抵抗だ(汗)
そして交差点でハンドルを切ると・・・まるで、誰かが勝手にステアリングを回してる?
というぐらいステアリングは勝手にどんどん曲がって行こうとする。
恐ろしくて乗れたものじゃない。

そこで車を上げて再調整。今度はかなりトーアウト側に振った。
で、試運転。最初の曲がり角で、塀にぶつかりそうになる(笑)
さっきとは全く逆の挙動。つまり舵角を与えようとすると物凄い逆の抵抗力を感じる。
ステアリングは逃げよう逃げようとするのだ。

これで、極端なトーアウト側と極端なトーインでの車の挙動を体で覚えた。
後は自分の走りやすい方向に調整していく事になる。

お金を払えば機械で一発でアライメントを測定、修正してくれる。
しかし、それじゃ詰まんないのである。
時間も無いけどそれ以上に
お金が無いのがプライベーターなのである(違)

現在、トーアウトしている状態から少しずつステアリングセンターを守りながらトーインに
向かっている。毎朝通勤時に一回車を止めて調整してる。もう慣れたもんだ(笑)
ちょうど今トーは0近辺だと思われる。ハンドルもかなり軽くなってきたしコーナーリング
中の挙動も安定してるように感じるからだ。

今後もう少しトーイン側まで振ってみて最も良いポイントを探っていく。
その時にもう少し定量的な評価も行う予定。 つづく(笑)