タイミングベルト交換

2007.5.8 Update


始めに

平成7年式NA8Cの502号。

なんだかオイルパン辺りがとってもオイリーだったのでエンジンルームをマジマジと見てみたらホース類もなんだかヤバそうな雰囲気プンプン。
ゴールデンウイーク期間中に一気にリフレッシュしてみました。

作業は整備書を参考にしてもらうとして、ココでは苦労したポイントなどを中心にレポします。

今回の作業項目

1:カムアングルセンサーのOリング交換
2:タイミングベルト交換
3:Vベルト交換
4:冷却水ホース交換

5:ついでに調整式スプロケ導入(笑)

準備したパーツ

 

名称 数量
単価
価格
品番
ウォーターホース 1
\1,010
\1,010
B61P-15-186
バイパスウォーターホース 1
\520
\520
B61P-15-261A
ウォーターホース 1
\1,160
\1,160
B61P-15-184
ウォーターホース 1
\950
\950
B61P-15-185
ウォーターホース 1
\360
\360
B61P-13-681B
ウォーターホース 1
\520
\520
B61P-13-691A
ウォーターホース 1
\360
\360
B61P-13-682A
ヒーターホースNo1 1
\630
\630
NA01-61-211
ヒーターホースNo2 1
\630
\630
N007-61-212
冷却水関係 小計  
\6,140
 
 
マルハ強化タイミングベルト 1
\12,000
\12,000
 
ウォーターポンプ 1
\11,800
\11,800
B6BF-15-010F
テンショナー 1
\4,910
\4,910
B660-12-700F
アイドラー 1
\4,230
\4,230
B660-12-730C
ガスケット ヘッドカバー 1
\2,260
\2,260
BP05-10-235B
オイルシール カムシャフト 2
\630
\1,260
FS05-10-602A
ガスケット ウォーターポンプ 1
\550
\550
B6BF-15-116
Oリング クランク角センサー 1
\220
\220
9954-10-3801
Oリング ウォーターポンプ 1
\120
\120
E30115287
Oリング サーモハウジング 1
\120
\120
B61P-15-106
タイミングベルト関係  
小計
\37,470
セットで\36,015

 

 

詳細レポ

まずは、とにかくジャッキUP。

我が家のスロープは悲しいほどに傾斜がキツイ 。

ゴルフボールをそっと置いても10秒程で転がり落ちるほどで、通常はナナメ進入でアタマから駐車しており、お尻から駐車しようとするとBリップがメクれる程にガリガリと擦られてしまう。

が、今回の作業は数日掛けて行う予定なのでいつもの路上ではちょっとマズイ。

仕方ないのでフロントの車高を上げて何とかバック駐車。



鬼軍曹おりじなる檜削り出しスロープのおかげで車載ジャッキアシスト無しでフロアジャッキを掛けられる。


クランクアングルセンサーのOリング交換のついでにヘッドを開けて状態をチェック。


前回の交換から約2000Km走行したオイルの色が付着しているが特にスラッジなどは残ってなくオイル管理は問題無しと判断。

ちなみにヘッドカバーを取るには・・・

イグニッションコイルユニットを外す必要がある。
上側2本のボルト(12mm)は簡単だが下側は首振りのラチェットタイプのメガネが無いと大変だと思う。

ついでにカムアングルセンサーを止めているボルトも緩めて置くと良いでしょう。
その前に合いマークをしっかりと付けて置くと後々楽チン。

ボクはマジックで合いマークを書いてたけども、洗浄したりしてウッカリ消える事がある(体験談)のでケガキ棒とかでマーキングするのがベター。


これがオイル漏れの元凶と思われるOリング。

熱と経年劣化で丸断面が台形のように潰れており、ピックツールでコジリ出す時にアッサリと切れてしまった。

パーツクリーナーで洗浄後、シリコングリスを塗布した新品Oリングに交換。

そして再びヘッドに装着。


装着する際、矢印の切り欠きがある方とスプロケの"E"マークとを合わせる。

カムアングルセンサはホルダーを外さなくてもズポっと抜き差し可能だけども、シール部に変なキズを作らない為にもちゃんとホルダー外して優しく外したほうが良いと思う。

次にタイミングベルト交換。

ラジエータホースを抜かなければならないので、当然冷却水を抜く。

ホースを抜かなければならないのでついでに新品交換しちゃった方が効率も良い。
というか、抜くのは固着してて大変だからカッターで切り開いた方が作業も早い。

手前側のエアコン、パワステ用Vベルト、および奥側のウオーターポンプ、オルタネーター用Vベルトを緩めて取り外す。

奥の方はオルタネータのボルトを緩める必要があるが、下側のボルトを緩めるには車体下側からのアクセスとなる。

ロングな首振りラチェットメガネ14mm。(Kさんありがと)

手持ちの工具でエライ苦労しましたが、コレを使うと一発です。10,12,14,17辺りを揃えておけば今後の作業がきっとシアワセ。

今回は借りたんですが、今度工具屋行ったら絶対購入予定。

次はクランクプーリーのボルトを外す。

マルハさんとかでSSTが売られてるのを使えば簡単なんでしょうが、プライベーターにはメジャー(?)な方法である" セル・インパクト法 "を採用。

21mmソケットを装着したブレーカーバーをこのようにセット。

セルを回してやると「バキン!」と外れます。

ボディーがキズ付かないように木っ端を挟んでやるのと、インジェクタのコネクタは外しておきましょう。

このボルトが外れたらタイミングベルト・ガイドプレートが外れるハズだけど、サビで固着しててナカナカ外れない。


バールとハンマを使ってコチコチとショックを与えたら外れた。100回ぐらいはコチコチしたかも。

余裕がある人はココに使うプーラーもあるようなので買ってください。

装着時は潤滑剤を吹いておいたので次回はきっと楽チン ・・・だと嬉しい。

この時点で、上死点を出して、クランク、Inカム、Exカムにしっかりと合いマークを入れておきましょう。

そして、新しいベルトにもそのマークを転写しておきましょう!

んで、テンショナ緩めてタイミングベルトを外します。

次はウオーターポンプの交換。

12mm 4本のボルトを外せばゴロンと外れる。

ブロック内に残ってる冷却水がダバーっとクランクシャフト付近にこぼれないようにウエスなどでヨダレ掛けしておこう。


外したポンプ。
全然漏れもなく手で回して見ても新品と特に変わらない感じでまだまだ使えそうな感じもしたけども、素人に判断できるワケもなく新品に交換。

ここら辺まで来ると一気に冷却水ホースも交換。ウオポン付近は結構劣化が激しいように感じる。エキマニからの熱の影響があるのかな?それ以上にパイプの腐食が気になる・・・。

こうなるともう、どうしようもない。ホースとの隙間で生じる"スキマ腐食"ってやつだ。
部品も無いので泣く泣く再使用。

新旧ホース比較。

説明不要(笑)

ウオーターバイパスパイプのOリングも交換。


ハメ込んでるだけでよく漏れないなと思う。気持ちグリスを多目に塗布(笑)

次、ヒーターホースの交換。
ホースの中でも一番過酷な環境と思われる部分。

このクリップをツマむのが異常に大変だった。いつもはウオータパイププライヤで摘むんだけどもプライヤが入って行かない。
クレーンでエンジン吊り上げようかというぐらいにアタマに来た(笑)

指とか腕とかピクピクさせつつ、なんとか最終的には外せたんだけども、小さめのバイスプライヤがあればすんなり出来たかもしれない。

で、取り外したホースを見ると・・・

なんかもうオイルと熱でフニャフニャにゴムが膨潤してた。肉球のような手触り。

放っておけばそのうち破裂→オーバーヒート→大出費という事になったかもしんない。

当然このホースを新品に交換する訳だが、熱とオイルの影響を受け難いようにアルミテープを巻いた。

ちょっと値段は高めだが、粘着剤がシリコーン系で耐熱性が高くベタベタしない。他のよく有るアクリル系の粘着剤のタイプはドロドロに汚くなると思う。

どうでも良いけど、シリコンはSiであって、こういうのはシリコーンて書くべきだろーとぼやきつつ巻き巻きしてみた。

ま、気持ちの問題やね(笑)

ちなみに、このアルミテープは当然伸縮なんてしないので曲率の大きなところは綺麗に巻くのが難しい。40mm幅のテープを半分に切って20mm幅にしてから巻いてやることにした。

あとはガシガシ元に戻していけば完了。(整備書参照)

と思ったら、Vベルト買ってなかった事に気付く。

これを再利用はイヤだ・・・・。

部販最終日ギリギリに入手し無事交換できた。(Kさんありがと)


今回は話題には触れなかったが調整式スプロケに変更、TODAの旧タイプだ。


強度的にちょっと問題があるという話を聞くが、なんせ一番カッコ良いのはコレだと思う。
回転してればどれも変わんですけどね(笑)

STDバルタイでとりあえず装着。今後のネタ用仕込みって事で。

タイミングベルトはマルハさんの強化タイプ。ベルト剥き出しにするので何となく強化品にしておいた。(必要なものが揃ってるセット品がお勧め!)


作業のポイントはやっぱり「合いマーク」かな。
これを付け忘れたり、消えてしまったりすると ホント大変です。

というか、大変でした(笑)

こうして文章にするとすごい簡単な作業に見えますが、初めての作業はとにかく効率が悪いです。

クランクプーリのボルトを3回も外したり締めたりしてたですよ(笑)

少しでも、今後作業される方の参考になれば幸いでゴザイマス。

 

 

 

(作業その後)

作業完了後の試運転では気付かなかったんだけども、翌日エンジン掛けたら

キュルキュルキュルキュルーーーーー

とベルトが滑る音が・・・。(ガーン)

多分、オルタネーター側のベルトが緩いと思われる。10Kgの力で押してそのタワミ量を測るってのが適当過ぎたか?(汗)

とりあえずテンションを強める必要有り。