更なる漢のワタナベ装着記2

2004.1.11


今までフロントに履いていたRSワタナベのマグネシウムホイールだが
なんとハブボルト穴付近にクラックが発生するという問題を起こした。

このようにハブボルト穴付近にクラックが入っているのがお分かりだろうか?
実は大学の卒論でもマグネシウム合金の腐食について報告した自分なので
Mgの耐食性の悪さ、脆さは十分に分かってるつもりであったが・・・
いざこういうクラックを見るとまだまだマグネシウムホイールが一般的に流通しない
事の裏づけになるのだろうか。
しかも、もし高速走行中にホイールが割れたりしたらどうなるだろうか?
想像するのも恐ろしいぐらいに悲惨な結果となるだろう・・・。
しかし、もしそうなったとしてもRSワタナベに対して文句は言えないのだ。
なぜなら「競技専用」であり公道での使用を保証していない。

RSワタナベのHPからリンクを貼ってもらってる当ページとしては
こういう事を書くのは気が引けるが・・・やはり理解した上でこのホイールを使い
こなして欲しいという願いを込めてあえて報告することにした。

ちゃんと使い方を徹底すれば今回のようなクラックは低減できるだろう。
基本は2点だと思う。
 ・飛び石、ホイール脱着時についた塗装のハゲは即塗装し腐食の進行を止める
 ・ホイールナットは規定のトルクで締め付ける。決して強く締め付けない事。
   尚、ナットの当り面にはグリスを薄く塗布し塗装の保護とトルクを正確に掛ける。
これだけでも守ればかなり長持ちするものだと考える。
長持ちさえすれば、この軽量ホイールは素晴らしいモノだと断言する。

とは言え、私のマグネシウム・ワタナベ(以下マグナベ)は、もうクラックが発生してるので
とても怖くて使えないのでアルミの物を物色していた。
で、見つけたのがコレ。

写真左からマグ6.5jとアルミ7.0jだ。もちろん基本形状は同じなのだが
アルミの方が新しい鋳型で作られてるのだろうか、各部のエッヂがとてもシャープ。
なんつーか、おろし立てのスニーカーが気恥ずかしいってな感じである(笑)
Offsetは+8 従ってマグナベよりもさらに6.5mm外にでる。
前回フェンダーのツメ折りはしてあるが・・・
フェンダーに収まるか?(汗)

さらにこれはロードスターで良く問題になるブレーキキャリパー
に当らないような"逃げ加工"が施されていない。

マグナベを見てみると以下のような逃げ加工がされている。

ハブあたり面の外周が幅10mmが削り込まれている。

深さは10mmの切削加工が行われてる。

で、問題のキャリパーの当る箇所はココ。

スペーサーを10mm入れてやればこの突起にあたらずに済む。
しかし、10mmなんてスペーサーは強度的に不安であるし、そもそもホイールが
+8オフセットなので-2オフセットとなり間違いなく無くフェンダーに収まらない。
ならばこの部分を削るしかない。
しかし、ブレーキ部品は重要保安部品。
ここを削ると言う事は命にかかわる危険な事なので自己の責任で行う事になる。
特にサーキット走行をするような場合ブレーキング時の熱により膨張収縮を繰り返す
うちに割れてしまうなどの危険が考えられる。
なので少しでも削る量は少なくと言う事で3mmのスペーサーを挿入することにし
削る量は最小限にとどめるようにした。
+8に3mmスペーサーなので実質オフセット+5mm。
フェンダーに収まるか・・・ま、入らなきゃまたフェンダー拡げればいいか(笑)

ディスクグラインダーを使って火花を散らしながらガンガン削った。
極端な凹凸を残さないように注意しながら作業していく。

これが切削加工後で、3mmのスペーサーを入れた。
この角度で見るとそこそこ肉厚があるように見えるが横から見るとかなり怖い。
とにかく腐食を防ぐ為の鉄用防食塗装を忘れてはいけない。

さて、下の写真は+14.5のマグナベ

で、これが新しいアルミだ。

ふふふのふ。バッチリフェンダーに収まった。
走行してもフェンダーに当ることは無い。(もちろんインナーは擦りまくり)
ちなみにタイヤのサイズは1ランク下げて175にしたのが良かったのかもしれない。
185ではちょっとダメかな・・・という感じだ。

と言うわけで、更なる漢になれました(笑)