作手サーキット・デビュー

2006.3.31


ついに502号をサーキットに持ち込みました。

愛知県ALT。オート・ランド・作手(つくで)サーキットです。
その作手サーキットをホームと位置づけ"走り"を追求しているClubといえばR-Junkie。ロードスター乗りであればその名声は耳に(目に)したことがあるだろう。

ミーティング等にほとんど毎回顔を出すようになって大分経つのだが、その会話の中でどうしても話に参加できない話題があった。

 "タイムアタック"

ALTのランキングの上位に入る彼らが集まれば自然と話題はサーキットの方に向いていく。となると自分は完全に聞き手だ。これって結構悔しい事だ。この悔しさ晴らさいでか。
また、足回りやエンジンに手を加える時にどうしてもストリートだけではデータ不足で説得力も無いし感覚的な評価になってしまいがち、そんな自分自身の評価軸にも自信が無くなって来ていた。
あとは、昨年のぶちょ決戦DVDを作ってる時に自分が写ってないという切なさ、GS兄さんのように脚本/演出/主演が自分という映像をいつか作ってみたいという憧れ。
こんな思いが脳内をウニウニとしながらコツコツと"走れるクルマ"を作って来たところに、hideさんからの誘いを受けてやっと重い腰を上げることが出来た。

【過去実績】

私本人は、7,8年前に作手サーキットの旧コース時代にNA6で2度の走行経験がある。
しかし、いづれもタイム計測は無し。 スポーツ走行ごっこというレベルで走った事がある程度。ぶっちゃけ初心者に近い。
が、完全に初めてという訳でも無いので"再デビュー"と位置付けた。
車両についてはNA8に切り替えてからはもちろん初めてとなるので、502号シェイクダウンという事になる。

【車両仕様】

走行について影響しそうな装備を簡単に記載しておく。

・1001アルミロールバー
・どーだバー
・純正サスタワーバー

・ノーマルエンジン
・フリーダム(スロポジ制御)
・ARC吸気BOX
・イリジウムプラグ7番
・フジツボ4-2-1エキマニ
・コスモクリーナー有
・Jet's N1マフラー

KONI ASA+エヴォキット(スプリングアッパーシート改)
・減衰F180度R360度戻し
・スプリングSWIFT10Kg/8Kg
・VolkRacing TE37 6.5J-14inch(Offset+15)
・RE-01R 185/60
・RS-STAGEオリジナルブレーキパッド S-500

・純正トルセンデフ ファイナル4.1
・重ステ

ま、こんなトコかな。

【走行準備】

サーキット走行に際して色々準備してた事についてはこちらの日記カテゴリーを参照。
初心者視点で色々と悩んでた日々を書き綴っている(笑)

【コース】

愛知県の作手にあるALT作手サーキット。
標高が比較的高い所にある。

コースは一周700mと短いいわゆるミニサーキットになるが、かなり高低差があり直線も短いので常にコーナーリングという感じ。

  

【走行編】

今回は超久しぶりの走行ということで、経験豊富な"角" さんが指南役を買ってくれた。

またR-Junkieメンバーのhideさん、のりさんも併走。全然絡めなかったですけどね(涙)

結果から言うと、初めての走行や、不安がある時には上手な人に同乗してもらうのが凄く効果的だった。下記のタイムアップの推移を見ても明確だ。変な癖が付く前にコース攻略の基本を教えてもらったり、車両の状態をチェックしてもらったり。 最初の頃って指標が分からんのでどこをどう走ったら良いのかすら分からないものだけども、同乗アドヴァイスは非常に効果的だと言う事が分かった。

今回はまず、私の運転で5周(コースを覚える) 次に"角" さんドライブで5周(実際のアタック速度でライン取りや体感Gを体に叩き込む) さらに私ドライブで問題のある所に適宜ビシビシと愛の鞭を入れてもらいながら修正していくというプランで走行開始!

1st Practice(502ドライブ+"角" さん同乗)

Lap01:43.284-記念すべき1周目
Lap02:42.908-大まかなラインを教えてもらう
Lap03:41.834-同上
Lap04:39.405-徐々にスロットルを開く
Lap05:37.405-自分なりに目一杯走る
Lap06:38.440-以下同じ
Lap07:37.790
Lap08:37.593

Lap05以降では自分としてはそこそこ一生懸命走ってるつもりで「これで何秒ぐらいなんだろ?」と内心35秒ぐらいか?と"角" さんに聞いてみるも「んー、37,8秒でしょ。35秒はもっと早いよ。」

結果を見るとビンゴ!(笑)

正直ココで30秒台で走るR-Junkieの仲間たちが遠くに感じる・・・。

2nd Practice("角" さんドライブ+502同乗)

Lap01:33.668
Lap02:33.111
Lap03:36.557
Lap04:37.166
Lap05:33.132

Lap01,02で"角" さんは車両のポテンシャルを探るように走る。速い!そしてちょっぴり怖い(笑)
自分が走ってる時と明らかに体に感じるGが違う。また、コーナーリングの度に「ズシャ!ズザー!」という音が聞こえる。これはタイヤがインナーフェンダーに接触してる音で、コーナーリング速度が速いのでその分ストロークが深いという事。軽量化要素は何も無くしかも2名乗車のNA8なので、より深く沈んでるんだろう。先ほど私が運転した時に鳴らなかったのは遅いっちゅー事です(笑)
自分のドライブと明らかに違うのは2コーナーのアプローチ、頂上ヘアピンの車の姿勢、最終コーナーへの進入。目からウロコがボロボロ落ちて前が見えない程だ。

LAP03,04で速度を落として特にその辺りのラインを入念に教えてもらう。

その上でLap05で再度速度を上げて全体の流れを体感する。

3rd Practice(502ドライブ+"角" さん同乗)

Lap01:36.557
Lap02:35.489
Lap03:35.042
Lap04:34.732
Lap05:35.718

再度、私がドライブ。
うぉー、一周目でいきなり1stの時のタイムを上回る。"角" さんの指導の効果テキメン!
まずは、事故が多いポイントである頂上ヘアピン(アウト側の山に刺さる)への進入速度を上げていく。先ほどの"角" さんドライブでの体感Gを覚えているので少なくともそこまでは安心して踏み込める。
続けて2コーナーの進入。「1コーナーは2コーナーの為に」という言葉を意識しながら1コーナーのクリップを手前に取り速度を落とさないように2コーナー手前をなるべく外に膨らんでから2コーナーにアプローチ。
2コーナーのクリップを手前に取るとアウト側に膨らんだ時にコースアウトする危険があるのでスロットルを開けない。砂利を横目に見ながらなので結構怖い。しかし、2コーナーのクリップも奥に取るようにすると3コーナーが真っ直ぐ先に見え安心してスロットルを早く開く事が出来た。
ただ、最終コーナー手前の処理がなかなかウマく行かない。

Free Run(502単独ドライブ)

  

"角" さんに降りてもらって単独ドライブ。2名から1名乗車になったので車が軽く感じるのが分かる。
最初は各ポイントをそれぞれの点として考えながら走ってたのでギクシャクしてた走りが、徐々に自分の中で線として繋がって来るにつれて安定して走れるようになってきた。タイム的にも33秒台に入れる事が出来るようになってきた。
Lap10で本日の自己ベスト33.289をマーク。
ここで一旦スローダウンして頭の中を整理してみる。
・1コーナーへの飛び込みから2コーナーへの進入
・頂上ヘアピンから下りながらの最終コーナーへのアプローチ
この2点に集中して周回。

おりゃぁ!次ぢゃぁ!!!

という所でチェッカーフラッグw

走行シーンのムービーはこちら(42MB)

【KONI ASAについて】

KONI ASA + SWIFTスプリング(F:10/R:8Kg/mm) + エヴォキット(スプリングアッパーシート) 減衰はF:180度戻し R:360度戻し

ストリートではそれなりに色々と評価してみたけども、サーキットでは新たな世界に気づく。コーナーリング中はドライバーとしては結構ロールしてるように感じるが非常にマイルド(人によってはダル?)で安定している。でも、外から見てるとロールしてないように見えるらしい。という事は、内輪側はあまり伸びて無く、外輪側がググッと沈み込んでるような状態なんだろうか。いづれにしても初心者の私でも安心してコーナーに飛び込んで行けるので初心者にも優しい脚という事にもなるかと。

さらに特筆すべきは縁石越え。これは"角" さんも唸らせたほど。とにかくスムーズで縁石を超えた事に気づかないぐらい。作手の縁石(決して低くない)で踏めない縁石は無いぐらい。そういう意味ではショートカットに最適だ(笑)
これがエヴォキットの威力。エヴォキットをサーキットで使ってもらってるユーザーが口を揃えて「縁石をバンバン踏める」と評価してくれていたが、この度やっと自分自身も体験する事が出来た。

ま、エヴォ化前との厳密な比較では無いんだけど、結果良ければ全て良しだ(笑)

ちなみに今回は減衰調整は無し。ある程度安定して走れるようになるまでは脚周りのセッティングは固定で行くべきかと考えている。パラメーターは一杯あるが、現状一番不安定なドライバー(笑)を何とかしないとセッティングどころでは無い。

また、気になる底付きであるが、2名乗車で"角" さんドライブ時にインナーフェンダーは激しくタイヤを接触してギャーギャー鳴ってたが、突然リヤがブレイクするような事もなく底付きしてる印象は感じられなかった。
ちなみにリアにプリロード3mm(小声で)

もちろん、今後コーナーリング速度が上がってきたらどうなるか分からない。少なくともストリートでは底付きは皆無と思って良さそう。

*ちゃけ君は作手でほぼ同スペックで底付きしたと言っていた。

【フリーダムの外気圧補正】

作手サーキットの在る場所は標高が高い=気圧が低い=空気密度が薄い。つまり何の補正も無ければA/F値はどんどんリッチになっていってしまう。実際、純正ECU+純正エアフロでもかなり濃くなるという報告を聞く。
エアフロ不要なフリーダムの場合は本体に外気圧センサーを内蔵しており、外気圧に応じた燃料補正が入るのだが、この補正には2種類の方法があり私が採用してるα-N(スロポジ)制御では「外気圧補正マップ」を使用するのが一般的だ。(そもそもスロポジ制御自体が一般的じゃないけども)

  
                     (フリーダムの外気圧補正マップ設定画面)

さて、作手での外気圧は実測で712mmHgであった。平地では760mmHgなので空気密度としては93.7%。 補正マップを見ると710mmHgでは補正値0.95ぐらいになる。若干補正値の方が大きい(燃料多い)のは空気密度低下による排気抵抗減→排気効率上昇により吸気効率も若干上がる事を考慮してだろうか?

今回は時間も無かったのでこのデフォルト値を使ってそのまま走行したが、特に問題なし。スロットル全開領域で設定値に対してほんの少し濃いぐらいだった。今のところ外気圧補正マップはデフォルトのままで良しとする。

学習機能は切ってあるが、フィードバックは掛けっぱなしなのでアイドリングも全く問題なし。

【次回に向けて】

今回の結果を見て"角" さんは「まずまずでしょ」と褒めてくれた。正直自分でもちょっとビックリのタイムを出すことが出来た。
が、R-Junkieの皆さんは30秒前半から31秒前半ぐらいで2秒以上の開きがある。2秒というと短いが一周30秒のドラマの中での2秒はかなり大きく、とてつもなく遠い。

しかし、まだ始まったばかりで修正すべき点も見えて来たので年内に32秒切りを目標に車とドライバーを作り上げて行きたい。

修正ポイント1:ドライバー(笑)

特に大事な2コーナーおよび最終コーナーは全然速度が遅くしかもラインが安定していない。これは何度も走って体に叩き込むしかない。
ちょっとリアが滑ると反射的にアクセルを全閉してしまう癖を修正しないとそのうち大スピンしそう。とにかく走り込んで経験を積むしかない部分。

修正ポイント2:全開時のセッティング

502号を何度かファイナルを4.1から4.3にして気持ちよく加速したいー!と考えた事があったが、ずっと導入を見送ってきた。それは作手の走行を念頭に入れてたからで、「当面は2速ホールドで走りきる」と考えてたからだ。

レブリミットを7300rpmに設定し1コーナー直前でレブリミッターに当てるつもり・・・だったがリミットに当たらない。
ええー?なんでなんで?502号って遅いのか?(半泣)

と思って走行後に設定をチェックしてみるとなんとレブリミット8000rpm(笑) 危ない危ない。今のエンジンの状態で8000rpm回ったらきっと壊れる。

こんな感じで実際のところ何回転まで回ってたのかは不明だけども体感的に遅いと感じたのは事実。"角" さんにも指摘されたが全開時のセッティングを見直さなければならない。特に3000rpmあたりから立ち上がる最終コーナー脱出でトルクがついて来ない。モア・パワー(笑)

修正ポイント3:ライン取り

特に2コーナーから頂上ヘアピンの区間が遅すぎる。帰宅後に作手決戦DVDの178さんの車載映像を見ると改めて衝撃的な速さに気づく。擦り切れるまでリピートして脳内イメージを作り出そう。

とりあえず、こんなトコロ。減衰どうのとかスタビがどうのとかは正直わからんとです。現状502号はオーバーステア傾向にあると思う。(ヘタクソなだけかも)

【まとめ】

サーキットではストリートでは分からん事がたくさん出てきた。この分からん事を分かるようにすることでさらにストリートにもフィードバック出来ることがたくさん有りそうだ。

『ビジネスからプライベートをしなやかに往復するシャコタン』

を一段進化させて

『ビジネスからサーキットをしなやかに往復するシャコタン』

というコンセプトで行こうと思う。

ずばり サーキットって楽しい!

 

こういうオチだと思ってた人は多いんだろうな(笑)

【Special Thanks to】

"角" さん@R-Junkie

とっしー@鬼軍曹
Tさん@RS-STAGE

Hideさん@R-Junkie
かのう君@R-Junkie
のりさん@R-Junkie
きんぱらさん@R-Junkie
こばっち@Rocket Roadster


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